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  本の感想文、手ぬぐい紹介にからめた雑談、猫話などを

『蜘蛛の巣』 

蜘蛛の巣 上 蜘蛛の巣 上
ピーター・トレメイン (2006/10/24)
東京創元社

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蜘蛛の巣 下 蜘蛛の巣 下
ピーター・トレメイン (2006/10/24)
東京創元社

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ケルト古来の伝承や慣習・歴史が堪能できた短編集『アイルランド幻想』の作者による長編ミステリ。待望のタイトルだったのですが、『幻想』のテイストを求めていた身には、少し肩透かしだったです。

いやむしろ、古代ブリテン島を扱う文学の世界において、『幻想』のような、「いかにもケルト風味」な要素ばかりが持てはやされている現状を打破しよう、アイルランド古王国の知られざる先進的な法治体制や、おおらかな宗教界の実態を世に紹介しよう、という作者の心意気を重んじるべきかも。

というのも、読みながら、これはミステリ風に味付けされたウンチク小説、教養小説だな〜という印象を抱いてしまったのですよね。
「こんな情景を描きたい」「いいトリックを思いついた」というきっかけから作品が生まれることは多いでしょうが、本作の場合も、学者作家であるトレメイン氏の知見であろう古代の法制度や、判例といった「素材まずありき」で、それに沿うように筋書きを作ったっぽいな〜と思えてしまって…。

全体的に、やや勢い不足なんですかね。
主人公のフィデルマ修道女が、美しく聡明なインテリ貴婦人という設定なので、型破りな部分や、破調がないのは、いたしかたないところでありましょうが、お行儀がよすぎて心躍る読書にはならず、残念でした。

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『教養小説』について

教養小説教養小説(きょうようしょうせつ)とは、(多くの場合幼年期から成年にかけて)主人公の精神的、心理的、または社会的な発展を描く小説のことである。発展小説ともいう。ドイツでこのような型の小説が育まれてきたため、英語でもしばしばドイツ語での表記(''Bildung

  • [2007/04/02 19:56]
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